あたしは、こういう映画が好き!
くたばれ!見掛け倒し!!!!!!
この映画は1999年度のベネチア映画祭金獅子賞作品です。
中国の山にある貧しい田舎の小学校で教えている先生が、1ヶ月休暇を取るために
村長が他の村から13歳の女の子を代理先生として連れてくるところから始まります。
なんで彼女かっていうと、この村がものすごく田舎で、貧乏なので他になる人がなく
何を教えられるのだ?と言われて、『歌なら歌える』という歌すら満足に覚えていない彼女が
『50元あげるから』と村長に言われて引きうけるっていう程度。
でも、チョークを買ったら、壊れた机も直せない貧しい村だから
その話もかなり怪しい状態。
女の子が『50元を払え』というと、『1ヶ月したら払う』と村長と教師でたらいまわし。
でも、女の子が突っ込みを入れると教師が、
『さらに退学者が1人も出なければ、更に10元上乗せする』と言うんですわ。
実状は、貧しい為に退学者が1ヶ月で10人も出るっていうんだけれど
彼女はそれを信じているようです。
そんな状況で始まった、彼女の教師生活は
すんなり行くわけもなく、生徒はおとなしくしていない。
そんな中、足が速い生徒が町の学校に引きぬかれ、一人減り、
おまけに、いちばん喧しい少年が、問題を起こした次の日に
父親が死んで、母親は病気で借金もあるしで、『町で働く』と退学しちゃうんですわ。
『さぁ、大変』と思った彼女は、少年を連れ戻そうとするっていう話です。
この映画が面白いというか、感じが良いのは、人間の本音を出しているって言うところ。
決してきれいごとにせず、かといって、人間が持っているずるさを汚く扱うのではなく
正直な日常として描いているところが魅力。
だからこそ、そんな中でシブトク生きる子供が活きてくるんですなぁ。
子供は、純真で、夢を描きなんて大人の勝手な幻想をこっぱ微塵にしてくれて
素直な子供の本当の魅力が、その貧しい村や学校の問題を通して見えて来る、
良い映画です。
なお、記憶ちがいでなければ、この映画の出演者は、ほとんどがど素人のはず。
イキイキしてまっせ。
