他人どころか自分の夫や親の顔まで忘れる特技を活かし、
俳優の名前とか顔とかをきれいに忘れて覚えていないような人間の、
偏見と思い込みに満ちた映画(映画館で見たやつ)の感想コーナーです。
Last Update : 2000/09/07

藤山直美がやらなきゃ、誰がやる!

この映画、大阪では列ができるほど、大入りの映画らしい。

好きとか、面白いとかっていろんな種類があって
誰でもある程度面白いと感じるカレーライス的な映画、
(福山雅治:ミッションインポッシブル2とか)
子供だったら面白い、砂糖まるけのお菓子的映画とか
(トーマス:スチュアートリトルとか)
大人になってから、懐かしいような、おもしろみを感じる駄菓子的映画とか
(西城秀樹:ロッタちゃんとか)
大人にならないとわかんないような、でも大人の定番ビール的映画とか
(ビートルズ:007とか)
ちょっと、これを好きだという自分が嬉しいような、
ある程度のアイデンティティーが取れる日本酒的映画とか
(鹿賀丈史:シュリとか)
いろいろあるけれど、
この映画は、好きな人なら好きだろうっていう、
やしきたかじん的?イカの塩辛的な面白みのある映画である。

わかりやすい映画とはちょっと違うし、スマートでもないと思うけれど
妹を殺して逃げ回る女、藤山直美や
かっこいいと言われる俳優が演ずる汚れ役を通して出てくる
あたふたと泥臭く生きている人間の姿が
映画という作り物なのに、すごく正直に出ていて魅力的なのです。
泣く気もなかったんですが、こころのどっか奥の奥の奥のほうから
どういうわけか、涙もでるようなところもあり、
がんばれ〜、がんばれ〜って思うところもありです。

そこで、音楽がCobaなんで、通好みのような
ちょっと好感度UPみたいなのを狙ったのか?と思ったんですが、
これが、この映画とはすごく自然にあって、
この映画だからCobaなんだなって思いましたぜ。
ブルースも狙ったのかと思いましたが
この映画だから、ブルースなんだなっていう映画でしたぜ。

それにしても、この『顔』というタイトルは、まさしく
これ以外のタイトルは藤山直美にはつけられないだろうというタイトルである。
顔っていう感じの藤山直美。
藤山直美っていう感じのインパクトを持つ『顔』っていう文字。
大阪なんちゃらとか、長ったらしいタイトルや、文字よりも
この『顔』っていうタイトルをつけた人は、
絶対天才だと思う。

(ストーリー)
閉じこもった性質の正子(藤山直美)が母親の通夜のあと
正反対の性格の妹(牧瀬理穂)を殺して逃げて逃走するっていう話。
中村勘九朗が強姦魔、岸辺一徳が落ちぶれたラブホテルの社長
佐藤浩一がリストラにあった社員、トヨエツがヤクザとなって登場しますぜ。
私は勘九朗も好きなんですが、岸辺一徳も好きなんですが
今回、特によかったのは、國村隼という名脇役のおじさん。
ダメなおやじの哀愁が出てますぜ。

映画の傾向:あまり話題作を見ていない。戦争映画も見ない。
おすぎの話は半分にしか聞いていない。予告のナレーションが森本レオだと、あまり信用しない。
ディズニーとか宮崎アニメは基本的に好きじゃない。ストレートな映画とか、お気楽なのが好き。


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