他人どころか自分の夫や親の顔まで忘れる特技を活かし、
俳優の名前とか顔とかをきれいに忘れて覚えていないような人間の、
偏見と思い込みに満ちた映画(映画館で見たやつ)の感想コーナーです。
Last Update : 2003/07/09


スパイゾルゲ

【評価金額】
befor:1380円 after:1180円

第2次世界大戦前、日本で活動していたロシア共産党のドイツ人スパイゾルゲと
それに巻き込まれた日本人の話し。

これは、篠田監督作品の最後の作品らしい。だからというよりは、
比較的歴史物が好きなので見に行きました。
3時間なので、少し迷ったのですが、予告でも期待できそうだったし、
ネット検索でも評判はまずまずのような気がして。
今日は、レディースデーなのですが、結構おじいさんたちも多く
(いつでも1000円なんだから、今日でなくてもよい気がするが)
狭い劇場ながらも定員オーバーで始まりました。で、期待ありありの1380円。
ところが、最後だからと一生懸命丁寧に作っているだろうというのが作品に出てるのに、
昨日のソラリスとうってかわり、求心力がないんだよね。
なんかね、渡辺美里がテンポが売りのマイレボルーションを
オーケストラバージョンで朗々と歌っては、酔いしてるけど、
聞いているほうは、くどいし、だからなんなのって感じに似てる。
とにかく、始まってから15分ぐらい経ったるのかなぁ、すでに、長いと感じ始め、
眠くて眠くて、早く終わらないかなぁ、ってずっと思っていて、
途中、ちょっと目を閉じてみるんだけど、話は進んでないんだよね。
そのうえ、そんなテンポの悪い作品なのに3時間。お手洗いに行く人続出。
歴史物だから、テンポが悪いとか、話しが地味だっていうのは、ある程度は予想済みなんだけど、
なんか、誰に思い入れをしていいのか、だからなんなのか、何のためのモックンかわかんない。
歴史に焦点を当てたいのか、人間ドラマなのか、何が言いたいのか、
そんなこんなが合わさっての、求心力のなさ。ハラハラもしない。
最後に、イマジンが流れて、一応、ゾルゲに利用された尾崎という人物も、
平和を願うという気持ちで結ばれていることから、
監督自身のメッセージはそこにあるんだろうけど、それは、文字や言葉で伝えるのではなく、
映画全体できちんと表現できてなければ、映画の意味はないだろうな。
ただ、悪い事ばっかでもなんなので、一つ良いことを言うとすれば、
この映画は、反戦映画としては、本当に誠実に作ったんだとは思う。
って言うのは、誰かやどこかに思い入れや片棒を担がせてないんだよね。
例えば、スターリングラードだと、ロシアから見る敵ドイツだし、
パールハーバーにしても、敵がいるんだけど、
この映画の敵は、特定の国ではなく、戦争をしようとする人たちだし、
平和を愛する人たちはたとえ、国を裏切ろうが犯罪者であろうが、
国を越えて、味方として描いている。
だから、戦争映画にありがちな嫌な感じはないし、本当の反戦映画だと思う。
あと、226事件に加わった軍人が処罰をされるシーン。
私としては、一番印象に残っているんだけど、本当に物悲しさがを感じたし、
ある意味、現実的な生々しさを感じるシーンですごいなと思った。
でも、篠田監督は、最後だからという思い入れで、長くもなっただろうし、
丁寧に作ったつもりだろうけど、逆にそれでつぶれたような気がする。
引退なんかしないでもいいから、思い入れや集大成として作るのではなく、
観客に楽しんでもらう映画を作って欲しいと思いました。
は〜、本当にくたびれた。

【評価金額】 beforは見る前の予想金額 afterは見た後につけた金額です

映画の傾向:あまり話題作を見ていない。戦争映画も見ない。
おすぎの話は半分にしか聞いていない。予告のナレーションが森本レオだと、あまり信用しない。
ディズニーとか宮崎アニメは基本的に好きじゃない。ストレートな映画とか、お気楽なのが好き。
お詫び :感想をすごく後から書いて、いい加減なものもあります。ごめんちゃい。
Cinema Link


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