【評価金額】
befor:1500円 after:1380円
秦の国王が国を統一する少し前、彼の前に彼を狙う3人の刺客を倒したっていう男が現れ、嘘の話しを始める。さて、その真実と行方はというもの。
チャン・イーモウの作品が割りと好きなので見てきました。
が、ちょっと期待しすぎたかも。
確かに色彩もきれいだし、ワイヤーアクションも
グリーンディスティニーに比べると良かったと思うのですが、
チャン・イーモウ故か、迫力という点では少し弱い気がして、
いい話しで終わっているような気がします。
ただ、この穏やかさと、ストーリー、それから映像の美しさが、
彼らしいといえば彼らしいし、彼の良さとも思うけれど。
ただ、なんというかきれい過ぎるというのか、
上品過ぎるというのか。
人間性でいえば、あの子を探しての人間くささの方が私には伝わったし、
切なさでいえば、初恋が来た道の方がぐっと来たし、
中国の歴史物といえば、彼の作品ではないのですが、
宗家の三姉妹の方が、ハラハラドキドキしたし。
兵士のエキストラはCGに頼らず、中国の軍人を使ったそうですが、
これはNHK衛星放送で昔やっていた中国ドラマの三国志を見ちゃってるので
映画として抜かりなしとは思うのですが、
だからといって点数をプラスっていう感じにはならないんです。
もう少し、スピーカーの近くで見てたら違ったかも。
思うに、おそらく情念っていうのが、静かな沈黙の中でもう少し感じられれば
この作品の迫力が出たと思うのだけど、
どうも、それがワイヤーアクションやきれいさで持ってかれちゃったような、
イマイチ希薄に感じちゃったんです。
ただ、それは、私が彼の作品が好きなので、厳しく見ちゃってるのかもしれないけど、
それでも、何も考えずに見てたら、きっともっと良い点がついたかもしれません。