果たして、いつの日か気に入るようなお家を見つけられるのだろうか?
お家が欲しいよぉぉ!!と思いつつ送る借家ライフ
Last Update : 1999/10/17

KabiKabi War 6

『この家買ったら自慢できるぞ』

図面を見た時にだんなちゃんはそう言った。なんせ和室が10畳。

他の部屋もめちゃくちゃ広くて池もあるような平屋。

実際行って見たら築は古いが、日当たりも問題なく、風通しも良い。

質もいい木造の家。お風呂などもテレビ、ジャグジー付きでリフォームが済んでいる。

そしてなによりかにより、風水が完璧な家である。

こんな中国式の風水が完璧な家は見たことがないっていうぐらい完璧。

でもなんでか、ピンと来ない。

『だんなちゃんは良いんじゃないか?』っていう感じ。

結局断る理由もなく値段交渉に入ってみることにした。

これが通ったら買う運命にある家なのかも知れないと思ったので流れに任せてみることにした。

『まさか、あの値段が通るとは』

思いきって言った値段なのに通ってしまった。翌週には持ち主と会うことが決まった。

でも、なんか嬉しくない。わくわくしない。なんで?



『これで、300万円ぐらい違うんじゃない?』

古い家なので、ローン減税の対象外ということはわかっていた。

でも、いろんな手続き料金などを含めると、かなりの金額が違うということがわかった。

普通家を買う時はお見積もり表が出るけど、この家では出してもらってない。

至急出してもらおうということにした。

その時、当たりが出る不動産屋さんが新しい物件情報を持ってきた。

でも、平屋の家を買う話しが進んでいるので断るつもりだったが

売りに出すか賃貸にするか迷っているそうなのだが、

アメリカ人が持っている家で立地が良さそうなので見にいくことにした。

『イマイチだな』その家ははずれだった。

で、せっかくここまで来たので、ついでにバスにのって買う予定の平屋に行ってみることにした。

車で連れて行かれるルートではなく、自分たちが歩いて移動するならのルートである。

そこはきつい坂を登って登って上りきったところにあった。

買い物に行くにも車がないと大変だってことがわかった。

『ここに住んでいる自分を想像できる?』だんなちゃんに聞いて見た。

『あんまり。欠点はない家だけど』

その夜、この家はキャンセルしたいと電話した。

不動産屋さんはやさしい言葉で許してくれた。

2番目に好きな婚約者に別れを告げたようにすっきりした。

My Home History  
結婚するまで引越した事がなかったのに、結婚を期に名古屋から横須賀に移り住む。
気に入った地域にあったが、崖の下にあり、カビに悩まされる 8ヵ月程度の研修転勤が決まり、
これをきっかけに、家を買うことを思いつき急遽家を探す事になる。
結局、ぶっさいくな物件ばかりで、お値打ちなアパートに荷物を移動させる。
新居では1日しか眠ることなく、だんなちゃんは転勤先の江田島へ、私は名古屋に移動する。
2ヵ月滞在の後、名古屋から江田島に移動する。 半年の滞在の後、江田島をごまかす様に後にする。
横須賀の借りていた部屋で生活をはじめるが、駅から1分という立地、日当たりのよさで、だらだらと引越しもせず今に至る。


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