江田島での生活は一抹の不安があった。
1人で新しい環境に行くのは平気だとして、問題は、生活する状態にができていないって事である。
江田島での生活用品であるのは、セットされていないオーブンレンジと炊飯器、布団の上掛けだけで
冷蔵庫、ガスレンジ、洗濯機など生活する環境ができていないのだ。ガスも使えるようになっていない。
これが都会なら、それでもいいのだが、聞くところによると、なんもない田舎らしい。
しかも、だんなちゃんは1週間のうち金曜の夜と土日しか家にいない。
生活用品が買ってから届くまでに時間も少しかかるだろう。
それまで、ご飯が食べられるようになるまで、どうやって生活をしていけば良いんだろう????
『炊けば?』
そういうことじゃない!そういうことじゃない!!そういうことじゃない!!!
だんなちゃんに言っても通じない。
1週間に1度買いだしに行くのはいいとして、問題は冷蔵庫もないところでは、買いだしにも行けない。
おまけに火も使えないとなれば、なお、やっかい。
文明のないところで、文明のない生活をするのはそれなりの知恵があるが、
文明に頼った生活環境で、自分だけ文明のない生活をするのは考えるだけでつぶされそう。
でも、だんなちゃんは何処吹く風。
ぶちきれて『行って挫折しても許してね』とメールを打つ。
掲示板でも泣き叫ぶ!!!
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!うぎゃゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
だからといって、いつまでもここにいても仕方がないので何とかしなければ…
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!うぎゃゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
だんなちゃんに電話をいれた。
『電子レンジだけでもいいから、使えるようにしといて』