引越しの荷物は、宅急便で送ってしまった。大きなものもあったが、全部で3万円台。
ちまちまとあちこち色塗りをしたり、ワックスを塗ったりで、いよいよ、検査の日を翌日に迎えた。
一応、商品券も1000円分用意した。
換気扇の紐も油が染み込んで、掃除するより変えたほうが早い。
確か100円ショップで売っていたような…
ってことで、夕飯もかねて、だんなちゃんとショッピングセンターへ。
で、階段を下りたら、そこであった同じ班の人が、
『そうそう、換気扇の外側から手が届く範囲も検査されるわよ』と教えてくれた。恐るべし!
翌朝、だんなちゃんはお仕事へ。下の部屋の人が掃除機を貸してくれるというので、お願いしていたのだが、
検査のとき一緒に付き合ってくれるといってくれた。友達のいない私には心強い。
で、いざ検査。
噂どおり、自分の目が届かない部分には指を立てて埃を確かめる。なんと、蛍光灯まで検査。
なぜか、換気扇の紐に感動していた管理人。『ここまで気がつく人はいない』とのこと。
それからトイレの便器の中のことをゴニョゴニョ言うので、何、難癖つけるのだと思ったら、
『こんなにきれいな便器を見たのは初めてだけど、どうしたらこうなる?』と言っていたらしい。
それは、引越しのときに邪魔だからと、洗剤を全部トイレに捨てたらそうなったんだけど。
捨て忘れたシンク下の炭は、咄嗟に除湿剤に入れておいたことにした。
掃除を諦めた部分は、とにかく理屈を言いまくる。
実は、最初に検査日の申し込みをしにいったときに、
私の実家はアパートを経営しているのだが、渡しに際して、サンダーなどで、
こちらの手を入れて良いのかと言ってあったのだ。
それはちょっと本当で、私の実家は業者に頼まずペンキ塗りとかするので、
ほんのちょっとは知識があるのでそれを利用して、
『こういう壁の塗り方は、駄目ですね。3代前のがはがれてきてます』だの、
実家の地盤が弱いのを思い出して、
『この地盤は弱いですね。建物が傾いているので、どうしてもこれ以上きれいにはなりませんね』とか
カビカビハウス時代のワックス塗り経験を活かし、
『おそらく前の人が、カラーワックスを利用しているので、どうしてもむらになりますね』なんてことを
とにかく言いまくったのだ。