その頃は、なぜかご近所の引越しが続いた。
碌に顔も合わせなければ、挨拶もしないお向かいの人が引っ越して行き、その後は更地になった。
12月にはアパートの上の人が引っ越していったのだが、その頃から、お向かいの工事が始まる。
そして、気のせいか、もともと、この家はテレビの映りがよくなかったのだが、
さらにひどくなってきたような気がしたのもこの頃。
もともと、風が強い所なので、そんなんでアンテナが狂ったんだろうぐらいに
でも、年末の忙しさもあって、そんなに気にしないでいた。
ところが、あと2日で年も明けようとしていた風の強かった朝のこと、
バキッだかなんだか、とっても大きい音がして起こされた。
なんだかわからないのだが、寝ぼけているので、余計に気にしないでテレビをつけたが映らない。
なんだろう?さっきの音と関係あるのかしらと思ったら、アンテナがボッキリ折れていた。
線路側に落ちでもしたら大変だと思い、大家さんに連絡。修理の人が来る事に。
あ、そうだ。ついでだから、テレビの映りが悪いのもどうにかしてもらおうと考えた。
ところが、アンテナやさんがいうには、テレビの映りが悪いのはアンテナの問題じゃないとのこと。
でも、どうにもテレビにも原因があるとは思えなかった。
そうそう、テレビが見えなくなり始めたのは、向かいに鉄骨の柱が組み立て始めてから。
そういうわけで、大家さんにその旨を伝える事になった。